浄水器は水道水に含まれる不純物を取り除くためのもの。
という方を中心に人気を呼んでいます。
ウォーターサーバーとの違いの一つに、カードリッジの交換を自分で行う必要があります。
ウォーターサーバーの場合は業者が来てやってくれる場合もありますが、浄水器の場合はセルフが基本です。
とはいえ、浄水器のカードリッジの交換は頻繁に行うものではないので、どうすればいいかわからない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、浄水器のカードリッジの交換方法をご紹介します。
交換目安なども併せてご紹介するので、この記事を読めば浄水器のカードリッジの交換についての知識は完璧です!
もくじ
浄水器のカードリッジ交換目安は?
まず浄水器のカードリッジを交換する目安についてご紹介します。
浄水器や水の使用量によって異なる
最初からつかみどころのない結論になってしまいますが、カードリッジの交換目安は浄水器の型番や水の使用量によって異なるので一概には言えません。
浄水器の商品サイトや取扱説明書に交換時期の目安は記載されているはずなので、サイトで確認したり、店頭で販売員に尋ねたりするなど、しっかり確認しましょう。
カードリッジ交換の目安は1,200L
とはいえ、一般的には浄水器のカードリッジの交換目安は水を1,200L使用したときと言われています。
毎日1Lの水を使って3年ちょっと、3Lで約1年といったところでしょうか。
この数字は目安に過ぎないので、実際にカードリッジを交換するタイミングは使用状況を見ながら判断してください。
浄水器のカードリッジを交換しないとどうなる?
浄水器のカードリッジ交換は、毎週、毎月単位ではないもののなかなか手間がかかります。
浄水器を使うのが当たり前すぎて、カードリッジなんて忘れたまま使い続ける方もいるのではないでしょうか。
カードリッジの交換をサボったところで異臭や変な味がするわけではないので、交換しないままカードリッジを使い続ける影響はわかりづらいですよね。
そこで今回は、浄水器のカードリッジを交換しなければ何が起きるかをご紹介します。
浄水器の能力が落ちる
わかりやすい例でいえば、浄水器のカートリッジを交換しないと浄水器の浄水能力が落ちます。
浄水器の能力が落ちると浄水器が壊れやすくなったり、不調をきたしたりする原因にもなるのです。
フィルター内にゴミやカビが溜まる
浄水器のカートリッジを交換しなければ、フィルター内にゴミやカビが溜まります。
水がそうした不衛生なフィルターを通ると、ぱっと見は浄水されたように見えていても、不衛生な水を飲まなくてはいけません。
浄水器で除去すべき不純物がそのまま飲料水に
またフィルターの中にゴミが溜まるだけでなく、浄水器が本来除去しないといけない不純物が除去されないままで水として出てしまう恐れがあります。
消費者庁は浄水器に対して、家庭用品品質表示法にて次の13種類の物質を80%除去するよう定めています。
- 遊離残留塩素
- 濁り(水中浮遊微粒子等の濁りを発生させる物質)
- クロロホルム
- ブロモジクロロメタン
- ジブロモクロロメタン
- ブロモホルム
- テトラクロロエチレン
- トリクロロエチレン
- 1・1・1-トリクロロエタン
- 総トリハロメタン
- (農薬)2-クロロ-4・6-ビスエチルアミノ-1・3・5-トリアジン
- (かび臭)2-メチルイソボルネオール
- (重金属)溶解性鉛
※「3~10」の物質の区分は、「揮発性有機化合物」とされています。
※参考:消費者庁(浄水器:5)より
カルキ臭などわかりやすい特徴はもちろん発がん性物質も
浄水器で不純物が正常に除去されない状態が続けば、こうした不純物が水道水に溶け込んだまま浄水器から出てくる可能性があるのです。
カルキ臭などのわかりやすい特徴なら気づけますが、この13種類の物質のなかには見た目やにおいでは、一切わからない発がん物質もあります。
気づかないうちに、発がん物質を摂取していたなんて事態を防ぐためにも、浄水器のカードリッジの定期的な交換が必要不可欠なんです。
タイプ別!浄水器のカードリッジ交換方法
ここからは、浄水器のタイプ別にカードリッジの交換方法をご紹介します。
製品によっては今回ご紹介する5種類のいずれにも該当しない可能性もありますが、ご了承ください。
- カウンタートップタイプ
- ビルトインタイプ
- ポットタイプ
- 蛇口タイプ
- 内蔵タイプ
1:カウンタートップタイプのカートリッジ交換方法
最初にご紹介するのは、カウンタートップタイプ。
カウンタートップとは、キッチンの作業台のこと。
つまり、カウンタートップにそのまま置くタイプの浄水器がカウンタートップタイプになります。
手順1:浄水器を開ける
まずは「蛇口が閉まっているか」を必ず確認しましょう。
とにかく蛇口が閉まっているのを確認できたら、ノズルやホースを外し、浄水器を開けましょう。
浄水器の具体的な開け方は、メーカーによっても異なるため、説明書を読むなどしてください。
一般的には、本体を固定するバンドがあるのでそれを緩めて外したら、浄水器本体を上下に分割するように本体の上半分を持ち上げれば、浄水器を開けられます。
蛇口の確認とは違って必ずしもやる必要はありませんが、浄水器本体をシンクの中に置いてカードリッジを交換すると、周りが濡れません。
手順2:カードリッジを入れ替える
浄水器が開いたら、カードリッジを入れ替えましょう。
カードリッジは基本的に左回りに回すと外れ、右回りに回すと取り付けられます。
固くなったところからさらに1/4周ほど回すと、カードリッジの取付完了です。
注意点は、まっすぐカードリッジを入れること。
まっすぐ入れないと、カードリッジが壊れる原因になります。
手順3:浄水器を閉める
カードリッジがまっすぐ入ったら、浄水器を閉めましょう。
浄水器を開けたときと逆に、上下に分割した本体をひとつに合わせて固定バンドを再度取り付けます。
しっかり固定バンドがついたのを確認できたら、ホースとノズルを取り付けて完成です。
水がカードリッジ交換前と同様に、ちゃんと出るかの確認もお忘れなく!
2:ビルトインタイプのカートリッジ交換方法
ビルトインタイプは、アンダーシンクタイプと呼ばれる場合もある、シンクの下に浄水器を設置するタイプの浄水器のことをいいます。
普段使用するときは浄水器やホースが見えないので、シンク周りをすっきり見せられる上、置き場所にも困らないと評判の浄水器のタイプです。
手順1:シンク下の浄水器本体を開ける
アンダーシンクタイプは蛇口が閉まっているのはもちろん、浄水器の「止水栓」または「元栓」を必ず閉め、浄水器の専用水栓から水が出ないようにしましょう。
浄水器の「止水栓」または「水道の元栓」を閉めたら、浄水器の専用水栓を開放して余圧を抜きます。
カードリッジ交換のときに浄水器内部にたまった水がこぼれるので、洗面器やバケツなどに浄水器本体を入れ、シンクの下が水浸しにならないようにした状態で作業してください。
ここまで確認できたら、ノズルやホースを外し、浄水器を開けましょう。
浄水器の具体的な開け方はメーカーで異なるので、説明書を読むなどしてください。
一般的な開け方は、カウンタートップタイプと同じとなります。
本体を固定するバンドがあるのでそれを緩めて外したら、浄水器本体を上下に分割するように本体の上半分を持ち上げれば、浄水器を開けられます。
手順2:カードリッジを入れ替える
浄水器が開いたら、カードリッジを入れ替えましょう。
こちらもカウンタートップタイプと同じやり方で進めましょう。
注意点は、まっすぐカードリッジを入れることです。
まっすぐ入れないと、カードリッジが壊れる原因になります。
手順3:シンク下の浄水器本体を閉める
カードリッジがまっすぐ入ったら、シンク下の浄水器を閉めましょう。
浄水器を開けたときと逆に、上下に分割した本体をひとつに合わせて固定バンドを再度取り付けます。
しっかり固定バンドがついたのを確認できたら、ホースを装着します。
最後に止水栓または水道の元栓を開栓しましょう。
接続部からの水漏れがないのを確認し、カートリッジ内の空気を出してカードリッジに水を浸透させるために、蛇口をひねってしばらく通水させます。
通水時間はメーカーによって差がありますが、最低でも3分は放流させるようにしてください。
3:ポットタイプのカートリッジ交換方法
ポットタイプは、今回ご紹介する浄水器のなかでは異色の存在。
麦茶のパックをポットに入れるように、ポット型の浄水器の中にカードリッジが入っています。
水道と繋がっていないタイプの浄水器なので、事前準備もいらず、カードリッジの交換にも時間を取りません。
手順1:ポットを洗う
しばらくカードリッジを交換していない場合、不純物が残った水がポットタイプの浄水器に入っている可能性があります。
カードリッジを交換するときには、念のため浄水器の水は捨て、ポットを洗いましょう。
洗剤で洗えるかどうかは浄水器によるので、必ず確認してください。
手順2:カードリッジを入れ替える
次に、カードリッジを入れ替えましょう。
カードリッジは基本的に左回りに回すと外れ、右回りに回すと取り付けられます。
まっすぐ入れないと、カードリッジが壊れる原因になるので要注意です。
カードリッジをまっすぐ入れられれば、ポットタイプの浄水器のカードリッジ交換は終了。
4:蛇口タイプのカートリッジ交換方法
続いてご紹介するのは、蛇口タイプの浄水器。
蛇口タイプとは、備え付けの蛇口に直接取り付けるタイプの浄水器。
水の出方などによって種類が異なりますが、カードリッジ交換に関して大きな違いはありません。
また、元の蛇口の形状によって取付可能な浄水器が限られるので要注意です。
手順1:カードリッジを入れ替える
まずは蛇口とハンドルが閉まっているのを必ず確認してください。
これらの確認ができたら、カードリッジを入れ替えましょう。
注意点は、まっすぐカードリッジを入れることです。
まっすぐ入れないと、カードリッジが壊れる原因になります。
手順2:浄水器を閉める
カードリッジがまっすぐ入ったら、浄水器を閉めましょう。
浄水器を開けたときと逆に、本体を合わせれば完成です。
浄水器を閉めたら約1分放流させて、接続部から水が漏れないのを確認してください。
5:内蔵タイプのカートリッジ交換方法
内蔵タイプは、カードリッジが蛇口の内部に入っているタイプの浄水器。
蛇口の根元にカードリッジがあるケースが多く、ビルトインタイプ同様すっきりとした見た目が特徴です。
手順1:浄水器を開ける
まずは蛇口とハンドルが閉まっていることを必ず確認しましょう。
蛇口とハンドルが閉まっているのを確認できたら、浄水器を開けます。
浄水器の具体的な開け方はメーカーで異なるので、説明書を読むなどしてください。
手順2:カードリッジを入れ替える
浄水器が開いたら、カードリッジを入れ替えましょう。
カードリッジは基本的に左回りに回すと外れ、右回りに回すと取り付けられます。
固くなったところからさらに1/4周ほど回せば、カードリッジの取付完了です。
注意点は、まっすぐカードリッジを入れること。
まっすぐ入れないと、カードリッジが壊れる原因になります。
手順3:浄水器を閉める
カードリッジがまっすぐ入ったら、浄水器を閉めましょう。
浄水器を開けたときと逆に、本体を合わせれば完成です。
浄水器を閉めたら約5分放流させて、接続部から水が漏れないのを確認してください。
水漏れの確認以外にも、浄水器にたまった空気を抜く意味があるので、必ず放流させましょう。
浄水器のカートリッジ交換が面倒くさいと感じるなら
ここまでで、浄水器のタイプごとにカートリッジの交換方法について紹介してきました。
しかし、一般的に浄水器のカートリッジは2~3ヶ月ごとに交換するタイプが多く、その作業が面倒に感じる方も少なくありません。
だからといって、ウォーターサーバーを契約するのも、
- 水の量によって料金が上がること
- 配達される水を自力でセットしなくてはならないこと
を考えると、いくらメリットがあるとわかっていても、なかなか決心はつかないものです。
もしあなたがそう考えているのであれば、「水道直結型ウォーターサーバー」が良い選択になるかもしれません。
浄水器の進化系?水道直結型ウォーターサーバーとは
水道直結型ウォーターサーバーとは、その名称どおりで、水道管から直接水を引いてくるタイプのウォーターサーバーのことをいいます。
つまり、従来の浄水器とウォーターサーバーの良い所が掛け合わさったようなもので、浄水器の進化版といったところでしょうか。
水道直結型ウォーターサーバーを利用するメリットは?
水道直結型ウォーターサーバーでは、水道水を高度な浄水装置で徹底ろ過をし、そのろ過した水を「温水」または「冷水」で、いつでも好きな時に好きなだけ飲めるのが特徴です。
また水道水を利用しているため、別途で水を注文する手間もなければ、水をセットする必要もありません。
サーバーレンタル料として、月に3,000円~4,000円程度はかかってしまいますが、いくら水を利用したとしてもレンタル料が変わることがないため、一定料金で使い放題なのが大きなメリットといえるでしょう。
水道直結型ウォーターサーバーだとカートリッジ交換は不要?
水道直結型ウォーターサーバーには、先にお伝えしたとおり、高度な浄水機能が備わっています。
浄水するためには、フィルターを通すのですが、これについては大体半年~1年で交換が必要となります。
しかし水道直結型ウォーターサーバーを提供する会社では、担当スタッフが定期的にメンテナンスをしに訪問してくれ、その際にフィルター交換を無償で行ってくれるケースが増えています。
このタイプのウォーターサーバーについては、以下の記事でまとめておきますので、気になる方は参考までに目を通してみましょう。
非公開: 水道直結型のウォーターサーバー比較ランキング!選び方とおすすめは?浄水器のカートリッジは正しく交換してキレイな水を飲もう
今回は、浄水器のカードリッジの交換方法をご紹介しました。
5タイプの浄水器の例をご紹介しましたが、今回ご紹介したのは各タイプでもメジャーな交換方法です。
メーカーや浄水器の型番によって細かい交換方法が異なるので、あくまでもこの記事は参考程度にとどめてください。
浄水器のカードリッジを交換する際は、必ずご家庭の浄水器の取扱説明書を確認してください。
正しくカードリッジを交換して、安全でおいしい浄水器の水を飲みましょう。