日本は災害の多い国です。
台風に豪雨、そして地震と1年中災害の脅威に晒されています。
とくに東日本大震災以降は、地震に関して敏感になり、また大きな地震も日本各地で活発に起こるようになりました。
そんな災害大国の日本で重要なのは、防災グッズを備えることです。
ヘルメットや懐中電灯なども重要ですが、生きていくうえでもっとも重要なのが「水」ではないでしょうか。
そこでここでは、以下の内容についてわかりやすく紹介していきます。
- 災害時の水は、何に注目して選べば失敗しないのか
- どのくらいの水が必要で、どうやって保存すればいいのか
- 災害時の備蓄水として向いているものでおすすめは何か
では早速、いざという時の対策を始めていきましょう。
もくじ
災害用の水の選び方
天然水やウォーターサーバーの水をある程度ストックしている人も多いと思いますが、実際のところ災害用の水はどのような基準で選べばいいのでしょうか?
まずは選び方からご紹介します。
選び方1:保存期間はどれくらいがいいのか
基本的に天然水などの保存期間は製造日から2年ほどが目安となっています。
水は一見ずっと保存できそうなイメージがありますが、やはり保存していると、ある程度劣化してしまうため、賞味期限や消費期限が設定されています。
災害用保存水の保存期間
ただ、災害用保存水として販売されている水の場合は、5~7年ほど、長ければ10年ほどの長期保存ができるようになっています。
長期保存できる理由としては、しっかり殺菌処理が行われているためです。
天然水の保存期間
天然水の場合は、最低限の殺菌処理しか行われていません。
これは、本来天然水に含まれるミネラル分を壊さないためや、なるべく自然に近い状態で味わえるようにするためです。
そのため、災害用保存水に比べると、保存期間が短くなってしまうのでしょう。
災害用保存水を常備するのであれば、5~7年など長期保存できるものを購入しておくと、こまめに購入する手間がないのでラクです。
もしくは、普段利用している天然水を、いつも少し多めに注文しておくのも手となります。
ローリングストック法を採用するのもおすすめ
という人におすすめなのが、「ローリングストック法」を用いた保存方法です。
■ ローリングストック法とは
ローリングストック法とは、日常的に食べているものや飲んでいるものを多めに購入して、なくなったら新しく補充するという方法です。
この方法を使えば、ふだん飲み慣れた水を飲むことができ、さらに保存期間を気にする必要がなく、わざわざ保存期間の長い水を購入する必要もありません。
また、新鮮な水が備蓄水となるので、いざ飲むときの安心感も違ってくるでしょう。
うっかり保存期間が過ぎて、水をダメにしてしまうこともありません。
ローリングストック法は水だけでなく、缶詰やお菓子などの保存食にも使えます。
ふだんから意識することで、いざというときもしっかり対応できるようになるのではないでしょうか。
選び方2:なるべく軟水を選ぶ
災害用の水を選ぶときに見落とされがちなのが、水の硬度です。
災害時はしっかり栄養素がとれるほうがいいため、ミネラルが豊富な硬水がいいと思われがちですが、答えは「No」です。
日本国内の水のほとんどが軟水
日本の水道水は軟水であり、日本で販売されている天然水もほとんどが軟水です。
日本で硬水が採水できる場所は、ごく一部の地域のみであるため、日本人は意図的に硬水を購入しない限りは硬水を飲む機会はほとんどありません。
ただ、外国産のミネラルウォーターだと硬水が多く、コンビニやスーパーでも硬水はかんたんに購入できるため、飲んだことがある人も多いかもしれません。
しかし、災害用の水として保存するのであれば、硬水は避けることをおすすめします。
日本人の体質には合わない
日本人は日常的に軟水を飲んでいるので、硬水は体質に合わないことが多いのです。
ミネラルが多すぎるため、胃腸に負担がかかりお腹を壊してしまう可能性があります。
災害時にお腹を壊すと、時に非常に危険な事態にもなるのです。
たとえば、脱水症状を起こしてしまえば、命にもかかわるでしょう。
さらに、赤ちゃんのミルクを作るときも軟水を使わないと、赤ちゃんも体調が崩れてしまう可能性があります。
軟水ならどんな人でも問題なく飲めますし、硬度が低ければ赤ちゃんのミルク作りにも使えるので、災害用として保存するならなるべく軟水を選びましょう。
選び方3:自分にあったサイズを選ぶ
災害用の水を選ぶ際に、結構重要となるのが容器のサイズです。
たとえば、いつでも逃げ出せるように、つねに車に積んでおくのならばそこまで容器の大きさにこだわる必要はないかもしれません。
しかし、家に保存しておいて、いざというときに持ち出そうとしているのであれば、持ち歩きしやすいサイズの水を選ぶべきでしょう。
また、500mlペットボトルを何本も保存しておくのはかさばるので、まとめたい人は1~2Lサイズを選ぶのもいいかもしれません。
大きさに関しては個人の好みであり、各サイズで揃えて、いざというときに臨機応変に対応できるように準備しておくこともひとつの手段です。
自分にあったサイズの水を選んでください。
選び方4:容器の硬さも重要!?
災害時は水の容器の硬さも意外と重要になります。
地震や台風などで、家屋が崩れないとも限りません。ニュースなどでは倒壊した家屋も見かけます。
家屋が崩れなくても、
- 家の中のモノがそこら中に散乱したり
- 上からモノが降ってきたり
とにかく災害時は、なにかとモノが壊れます。
そんなときに容器が破損してしまわないように、災害用の水として保存する水は、なるべく容器が硬いものを選びましょう。
市販の天然水だと、容器が柔らかい商品もあるため、災害用とするならなるべく避けたほうがベターです。
ウォーターサーバーに契約していれば、定期的に水が届くため、いざという時のストックにもなります。また、買い忘れるということもないでしょう。
選ぶべき方式としては、リターナブル方式のウォーターサーバーがおすすめです。届く水ボトルも頑丈なものが多く、災害時には特に重宝するでしょう。
■ リターナブル方式とは
注文した水ボトルが空になったら容器を返却する方式のものをいいます。
また以下の記事では、リターナブル方式のウォーターサーバーの紹介もしていますので、どういったものがあるのかを把握する目的でも、目は通しておくようにしましょう。
非公開: ウォーターサーバーのワンウェイ方式とリターナブル方式の違いと特徴まとめ災害用の水はどのくらいの量が必要?
災害時、保存食は3日分あることが望ましいと言われています。
それは水も同じで、災害用に水を保存するなら3日分ストックしておきましょう。
では、量に換算するとどのくらい必要なのかと言うと、1日につき大人ひとりで2~3Lが目安です。
なので、3日分となるとひとり6~9Lほど保存しておくのが望ましいでしょう。余裕をもって保存しておけば、保存食の調理などにも使用できます。
また、忘れられがちなのが、ペットの水です。
ペットも人間も同じ動物なので、水を飲まなければ命の危険に侵されます。
ペットの場合は、ふだん飲む量の3日分準備しておけば揉んだありません。
水はどこに保存しておくのがベストか
保存食や災害用の水は、防災グッズなどを入れた非常持ち出し袋といっしょに保管している家庭が多いと思いますが、それがベストだとは言えません。
もちろん1箇所にまとめても結果的に問題がないこともありますが、複数の場所に分散させて保存するのも、ひとつの手段として頭に入れておくことをおすすめします。
おすすめは、やはりすぐに持ち出せるように玄関がいいでしょう。
そして、車を持っているなら車の中にも備えておくことをおすすめします。
また、海や川など水辺の近くに住んでいる人は、浸水被害を受ける可能性もあるため、2階以上の高い場所に保存しておくのもおすすめです。
水はすぐに持ち出せるように袋や箱にまとめて保存しておくとよいでしょう。
水を入れる袋や箱は、何が入っているかすぐにわかるように、目立つものを使うことをおすすめします。
おすすめの災害用備蓄水5選をランキング
さてここからは、いよいよおすすめの災害用備蓄水を紹介していきます。
またわかりやすいように、ランキング形式としていますので、ぜひ参考にしてみてください。
特徴を読んで頂ければ、なぜその順位なのか、おわかりいただけるかと思います。
ではまずは第5位からみていきましょう!
5位:DSWプレミアム12YEARS(12年)
容量 | 500ml × 24本 |
価格(500mlあたりの価格) | 6,200円(258円) |
硬度 | 15mg/L |
保存期間 | 12年 |
「DSWプレミアム12YEARS」は、今回紹介する中で最も保存期間が長い災害備蓄水となります。
実際に調べてみてもわかりますが、12年も保存がきくものは、そう見当たりません。
またかなりの期間、保存がきくわりに値段は安いので、手間やコストを極力削りたい方におすすめの災害用備蓄水といえるでしょう。
また肝心のミネラルについても、軟水ながら適度にミネラルが含まれています。
ただし、12年と言うのは管理をする上では少々長すぎる印象もあるため、災害用セットのチェックを怠ってしまう懸念もあります。
過信せずに、年に一度は災害用セットを確認するようにしてください。
4位:富士山麓の保存水(5年)
容量 | 500ml × 24本 |
価格(500mlあたりの価格) | 3,860円(161円) |
硬度 | 52.7mg/L |
保存期間 | 5年 |
「富士山麓の保存水」も軟水で、ミネラルも豊富に含まれています。
また保存期間も5年と長く、全国の自治体や防災用品企業でも、使用されています。
この水は富士山で数十年もかけてできた天然水です。
天然水にも関わらず、5年も保存できるのは、かなり珍しいですよね。
そういった背景もあり、各自治体などで採用されるに至ったのでしょう。
ただし少しばかり硬度が高めなので、赤ちゃんのミルクづくりでは調節した方が良いかもしれません。
3位:クリスタルガイザー(2年)
容量 | 500ml × 24本 |
価格(500mlあたりの価格) | 1,271円(53円) |
硬度 | 67mg/L |
保存期間 | 2年 |
「クリスタルガイザー」は、ミネラルウォーターに興味のある方なら、誰もが知っているのではないでしょうか。
実はクリスタルガイザーも2年の保存期間があり、適度にミネラルもの含んでいるので、備蓄水としても向いています。
口当たりが滑らかでクセもなく、長期保存もできて、さらに安いとなれば候補としても十分なのではないでしょうか。
ただし、他と比べると少々保存期間は短めですので、ローリングストック法で備蓄していくことをおすすめします。
2位:純天然アルカリ保存水(7年)
容量 | 500ml × 24本 |
価格(500mlあたりの価格) | 3,834円(160円) |
硬度 | 50mg/L |
保存期間 | 7年 |
「純天然アルカリ保存水」は、良質な温泉地帯が広がる島根県金城町の、地下300mより採水した水を原水としています。
そのため、良質なミネラルが豊富に含まれており、災害時の栄養不足時にも一役買ってくれるのです。
また特徴的なのは、pH8.2のアルカリ水であること。
アルカリ水については、健康面にも良いとされているので、備蓄水としてかなり優秀だといえます。
1位:サントリー南アルプスの天然水備蓄用(5年)
容量 | 2L × 10本 |
価格(500mlあたりの価格) | 1,598円(80円) |
硬度 | 30mg/L |
保存期間 | 5年3ヶ月 |
「サントリー南アルプスの天然水」は、ミネラルウォーターの中でもとくに人気が高いですよね!
そんなサントリー南アルプスの天然水から、備蓄水タイプが販売されているのです。
通常のタイプは、2年が保存期限でしたが、備蓄水タイプではその2.4倍の5年3ヶ月まで保存期限を延ばすことに成功しています。
もちろん肝心の中身も通常版と同じ天然水で、すっきりとおいしい味わいが保たれているので、試し飲みからしてみても良いでしょう。
また外装には、大きく賞味期限が記載されており、防災メモ欄も用意されています。
これならすぐに期限がわかるため、備蓄品チェックのときも、手間がかかりません。
防災メモ欄は、いざという時に緊急連絡先なども記載できるので、重宝するでしょう。
どれにするべきか迷ったのなら、この備蓄水が最有力候補となります。
手軽さならコレ!災害用の備蓄水におすすめのウォーターサーバー
災害時には、定期的に水の配送してくれるウォーターサーバーが、非常に役に立ちます。
と考える方もいるかもしれませんが、災害時のみを考えるのであれば、確かにそれでもいいでしょう。
その場合では、「富士ミネラルウォーター」や「カムイワッカ 麗水」などが、長期保存に優れているためおすすめです。
なぜ災害時の備蓄水にウォーターサーバーがおすすめなの?
ここで、ウォーターサーバーをおすすめしている理由は、日常の手間を減らし、災害時にも備えるという2つの面を持っているためです。
とくに温水の出るウォーターサーバーであれば、沸かす必要もないため手間や時間の節約にもなり、より安全な水をいつでも飲めるようになります。
災害面では、買い忘れの心配もありませんし衛生面への配慮がされ長期保存がきくため、万が一水道が止まってしまったとしても、ストックがあれば十分に復旧まで対応できるでしょう。
次からは、とくに災害時におすすめのウォーターサーバーを厳選して紹介しておきますので、ぜひお役立てください。
サントリー天然水ウォータ―サーバー
ボトル料金 | 7.8L:1,250円/本 |
コスパ(500mlあたり) | 約80円 |
硬水・軟水 | 軟水 |
レンタル料金 | 無料 |
賞味期限 | 未開封:製造月より12ヶ月
開封後:なるべく早めに飲み切る |
機能 | 温水循環システム
2重チャイルドロック 4段階温度設定機能 |
そのほかの構造について | ウォーターパック(遮光段ボール付き)
※ダブルバリア構造 |
「サントリー天然水ウォーターサーバー」のウォーターパックは、丈夫な段ボールに覆われており、7.8Lの箱を5つ重ねてもつぶれないほどの強度があります。
また通常のボトルタイプのものと異なり、重ねることができるため、備蓄水として保管していたとしても場所をとることもありません。
肝心の水に関しては、南アルプスの地下水から採水しており、ここで汲みあげられる水は日本名水百選にも選ばれています。
硬度は30と低く、赤ちゃんのミルクにも使用できるのが特徴です。
独自の検査項目で水質検査も徹底
定期検査は、ウォーターサーバーを提供している会社なら、割とどこも行っているものですが、サントリーの場合は、独自項目もあわせると200項目以上の検査項目があります。
また放射能検査も行っており、その結果も開示しています。詳しくは、「品質への取り組み」をご覧ください。
こういった徹底された環境から、水の安全ついても自信があり、保証まで行っています。
これは、安心して利用したい消費者の要望に、十分応えているといえるでしょう。
サントリーウォーターサーバーの口コミ&評判!水はあの人気の天然水!アクアクララ
ボトル料金 | 7L:900円/本
12L:1,200円/本 |
コスパ(500mlあたり) | 約54円~ |
硬水・軟水 | 軟水 |
レンタル料金 | 無料
※月1,000円~のあんしんサポート代必須 |
賞味期限 | 未開封:製造月より6ヶ月
開封後:なるべく早めに飲み切る |
機能 | 抗菌加工エアフィルター搭載
チャイルドロック サーバー洗浄(専門スタッフ実施) |
そのほかの構造について | ウォーターボトル(リターナブル方式で頑丈設計)
※キャップにシュリンクフィルム加工で汚染防止 |
アクアクララが災害時の時にもおすすめな一番の理由は、一般的な宅配業者を利用することなく、アクアクララ独自で配達する体制があることです。
これのメリットは、災害が発生した場合に、柔軟に状況に合わせた配達対応ができることでしょう。
通常の宅配業者の場合、災害発生時には配達に制限がかかることもあり、宅配中止や大幅遅延の発生もありえます。
しかし、独自配達を行う場合では、その制限の心配がいらないのです。
これだけでも十分に災害対策といえるでしょう。
料金がわかりやすく安心できる
アクアクララでは、その料金体系が非常にわかりやすくなっています。
たとえば月あたりに支払う金額は、以下のみとなり他に必要なものはありません。
- ボトル代
- 月1,000円~のあんしんサポート代
定期メンテンスや故障に対しても保証も、この「あんしんサポート代」に含まれている形となるため、その際に追加で料金を支払う心配もありません。
非公開: アクアクララの口コミ&評判!ボトルの交換方法は?衛生面は大丈夫?災害用におすすめの水まとめ
では災害用におすすめの水はどんなものなのか、最後にまとめてご紹介します。
- 保存期間は買い替えが面倒なら長めのもの、ローリングストック法を行うなら気にする必要はない
- 軟水を選ぶ
- 容器の大きさは好みに合わせる(持ち出すなら持ち出しやすい大きさ、車に保存するなら気にする必要はない)
- 破損防止のため容器はなるべく硬いものを選ぶ
この条件に当てはまる水が、災害用に保存する水としておすすめの水です。
それでも災害用の水選びに迷った場合は、とりあえずいざというときのために買っておくことをおすすめします。
水がないよりもあったほうが断然いいですし、とりあえず購入して、徐々にどんな水が多いのか検討していくのでもいいのです。
水さえあれば、万が一の時も1週間程度は安心できます。
こうした小さな備えで、良い結果もたらされるのですから、面倒がらずに丁寧に準備していきましょう。
災害の多い日本だからこそ、常日頃から災害に備えて、今から行動に変えていってくださいね!