ウォーターサーバーは「美味しい水やお湯を手軽に飲める!」と大人気です。
しかし、利用者のなかには「動作音が気になる」という声も。
それが原因で、いま使っているメーカーを使い続けようか悩んだり、これから契約しようとしている方が音がネックで迷ったりしているケースが多々見られます。
そこで今回は、ウォーターサーバーの「うるさい」にかかわる以下のような疑問を、わかりやすく解消していきます。
- そもそもなぜうるさくなるの?
- 具体的にどんな防音対策すればいい?
- もし対策をしても音が収まらなかったら?
- 静音設計のウォーターサーバーはないの?
これを機に、音の問題をスッキリ解消して、より快適にウォーターサーバーを使っていきましょう!
もくじ
ウォーターサーバーがうるさい5つの原因とは?
ウォーターサーバーは、冷蔵庫やエアコンなどの家電製品と同じように、ある程度の動作音を発します。
では、なぜ音が発生するのか、5つの原因を探っていきましょう。
コンプレッサーの稼働音
ウォーターサーバーが冷水を作るしくみは、「電子式」と「コンプレッサー式」の2種類です。
このうち、コンプレッサー式のサーバーはどうしても稼働音が発生してしまう傾向があります。
では、この2つの方式にはどのような違いがあるのでしょうか?
電子式の場合
まず電子式とは、ウォーターサーバー内部にある冷水タンクに電気を通し、水温を下げる方式です。
消費電力が小さく静音であることが大きな特徴で、音が気になることはほぼありません。
ただし、冷却パワーが弱いため、冷水をつくるまでに時間がかかってしまうデメリットがあります。
コンプレッサー式の場合
一方でコンプレッサー式とは、コンプレッサー(圧縮機)を用いて冷却用のガスを循環させ、水温を下げる方式のこと。
実は冷蔵庫にもこの方式が採用されており、短時間で冷却できる点が大きな魅力です。
ほとんどのウォーターサーバーがコンプレッサー式タイプですが、コンプレッサーが作動して水を冷やすため、音の発生は避けられません。
サーバーの背面から、機械が振動しているようなブーンという音が発生します。
ボトルがへこむ音
ウォーターサーバーには、水ボトルを設置するのが一般的ですが、このボトルの種類によっても独特の音が発生します。
ボトルには「ワンウェイボトル」と「リターナブルボトル」がありますが、このうちワンウェイボトルの場合には、ボトルのへこむ音が気になるケースが見られます。
ワンウェイボトルとは
そもそもワンウェイボトルとは、使いきりタイプのボトルのことです。
ペットボトルと同じ素材でできていて、使用後はつぶして家庭ごみとして処分することができます。
このワンウェイボトルは、中の水が少なくなっていくにつれてボトル内の空気が抜け、少しずつつぶれていくように設計されています。
自動的につぶれる際に、「ペキペキッ」とペットボトルがへこむような音が発生してしまうのです。
おすすめはパック式
しかし、ワンウェイボトルの中にも静かなタイプがあります。
それは、パック式となっているもの。
パック式とは、ペットボトルのようなものではなく、厚手の透明の袋にパッキングされているタイプのものです。
このタイプであれば、収縮時も音がしないので、ビクビクすることもありません。
また何より、小さく畳んで捨てることができるので、破棄する際もかさばらないのが特徴です。
ボトル内に空気が入る音
使い終わったボトルを繰り返し使用する「リターナブルボトル」を採用しているメーカーの場合、ボトル内にボコボコッと空気が入る音が発生する場合があります。
というのも、リターナブルボトルは使用している間に空気が入りやすい構造になっているためです。
特に、給水中や給水後、そしてサーバーに水が注入されるときに起こりやすい音といえます。
水を吸い上げる音
水ボトルはサーバー上部にセットするタイプが一般的ですが、なかにはサーバーの下部にセットするタイプもあります。
その場合、下から水を吸い上げる方式のため、吸い上げる際の動作音が発生してしまうのです。
ただし、この動作音はウォーターサーバーの水やお湯を利用するとき以外は発生しません。
床や壁などへの共鳴
サーバーが床や壁に接触していると、上記で挙げたような稼働音が誇張されてしまう場合があります。
これを共鳴といい、実際発している音よりも大きく聞こえてしまう現象です。
上記でご紹介した音とは違い、床や壁への接触を避けることで音の発生を防ぐことができます。
本当にうるさい?気になる2つのウォーターサーバーをチェック
ここまでウォーターサーバーが発する音の原因をご紹介しましたが、実は機種によっても稼働音の大きさは異なります。
では、一般的に「うるさい」という指摘があるのはどのようなサーバーなのでしょうか?
ここでは、口コミで特に取り上げられることの多い「コスモウォーター」と「クリティア」に注目し、本当に音が気になるのかどうかチェックしていきましょう。
コスモウォーター
コスモウォーターは、温度を保つためのコンプレッサーの稼働音、ワンウェイボトルのつぶれる音、そして、足元から水をくみ上げる音が発生します。
構造上いろいろな種類の音が出てしまうので、音に敏感な方は気になってしまうかもしれません。
とはいえ、機能面が充実していたり、水の種類が選べたりと魅力的な面もたくさんあります。
置く場所を慎重に選ぶなど工夫することで、むしろ便利に利用できる機種です。
クリティア
クリティアに関しても、音が気になるという声がちらほら見られます。
数あるコンプレサー式ウォーターサーバーのなかでも、ブーンという機械音が比較的大きく出てしまうタイプです。
しかし、厳選された採水地の天然水が飲めること、衛生的なワンウェイボトルであることなどメリットもあります。
音への対策をすれば、美味しい天然水を楽しむことができる機種です。
うるさいウォーターサーバーにおすすめ!5つの防音対策
すでにウォーターサーバーを使っている場合、音が気になっていても、そう簡単にはサーバーを変更できませんよね。
そしてどのサーバーを使っていても、電化製品である以上ある程度の音は避けることができません。
そこで、音が気になる場合におすすめの5つの対策をご紹介します。
工夫次第でうるさい原因を解決できる可能性があるので、ぜひ実践してみてください。
1.水平な場所に設置する
サーバーが傾いていると、機械音が響いてしまう可能性があります。
傾きが原因で、床や壁に接触する面積が広くなり、その分音が共鳴して大きな音になりやすいのです。
サーバーは、床に対してなるべく水平に設置しましょう。
2.サーバーを壁や家具に密着させない
どのメーカーでも、サーバーの置き場所は「壁や家具から離れた位置」を推奨しています。
やはり音や振動が壁や家具に共鳴し、大きく伝わってしまう可能性が高いからです。
「部屋を広く見せたいから」と、どうしても壁に寄せて設置したい心理になりますが、サーバーの近くには何もない状態が理想的です。
そのように工夫するだけでも、かなり音を軽減できるので、いま一度サーバーの設置場所を見直してみましょう。
3.床に防音マットを敷く
床がフローリングの場合は、防音マットを敷いてからサーバーを設置しましょう。
そうすることで、マットがサーバーの音や振動を吸収してくれるため、音が気になりづらくなります。
ただし、やわらかいマットや滑りやすいマットはNGです。
サーバーが傾いたり転倒したりする原因になるので、しっかりとした素材のマットを選びましょう。
4.リラックスしたいスペースには置かない
これもとても大切なことですが、リラックスしたいスペースには置かないようにしましょう。
特にベッドルームへの設置はおすすめできません。
ウォーターサーバーは、24時間フル稼働しているため、音の発生が貴重な睡眠の妨げになる可能性があります。
設置場所に適しているのは、キッチンや廊下、玄関の近くです。
そもそもキッチンは、いろいろな音が発生する場所なので、それほど気にならないでしょう。
廊下や玄関は、人が長時間滞在する場所ではないため、音がしていても気にせずに済みます。
音を抑える対策をしても効果がない場合は?
これまで紹介した方法を実践しても、ウォータ―サーバーの音が気になる場合は、ここで紹介する方法も試してみてください。
方法は4つです。では早速、見ていきましょう!
1.排水キャップを確認する
防音対策をとっているにもかかわらず、発している音が大きい場合は、ウォーターサーバーの背面にある、排水ドレン口を確認してみましょう!
もしかしたら、排水ドレン口のキャップが締まり切れていない可能性があります。
少しでもキャップがゆるくなっていると、コンプレッサーが動いているときの振動幅が大きくなり、音も大きくなるのです。
それをチェックしても、音がいつもより大きい場合は、水ボトルがしっかりとセットされているのかも確認してみましょう。
これもクリアしたのなら、次の項目を試すことをおすすめします。
2.異音がする場合はメーカーに相談する
明らかに音が大きかったり、おかしな音がする場合は、放っておかずにメーカーに相談してみましょう。
特に長年使っていると、経年劣化によって内部が不具合を起こしている可能性があります。
また、使い初めであっても、初期不良によって異音がするケースも中にはあるでしょう。
そのまま放置していると、水漏れや発火などのトラブルに発展する恐れがあります。
ちょっとでも「おかしいな」と思ったら、迷わずメーカーに連絡することが大切です。
3.乗り換えも検討する
色々試した結果、そもそものウォーターサーバーの構造でうるさくなっている場合は、思い切ってサーバーの変更を検討してみてもよいでしょう。
とはいえ「最低契約期間」を設けているメーカーの場合は、その前に解約をしてしまうと違約金が発生してしまう可能性があります。
もちろん、機械の不具合など明らかにメーカー側に問題がある場合は、違約金なしで解約することが可能です。
しかし、音に関しては感じ方が人それぞれなので、「自分にはうるさいと感じるから解約したい」という個人的な理由では認めてもらえないかもしれません。
もしも、ほかのサーバーに変更したいと思ったら、まずは、
- いまの契約がどうなっていて
- いつから解約可能なのか
の2点を確認しましょう。
そのうえで、変更のタイミングを見極めることがポイントです。
4.キャンペーンを利用すればお得に解約できる
ウォータ―サーバーの提供会社の中には、新規契約する場合に、乗り換えキャンペーンを打ち出しているものもあります。
乗り換えキャンペーンでは、乗り換え前のウォーターサーバーの違約金(解約金)に相当するキャッシュバックが用意されていることがあります。
乗り換えキャンペーンの内容については、各社とも異なりますので、それぞれチェックしていく必要があるでしょう。
ただ、一社一社探すのも大変かと思います。
そういった方は、以下の記事を参考にしてみるといいでしょう。
また、この次で音が静かだと定評のあるウォータ―サーバーを、3つほど紹介しておきます。
ただし、ほかのサーバーに変更したからといって、音の問題が解決されるとは限りません。
今度は違った種類の音が気になるかもしれませんし、まったく音が出ないサーバーは皆無です。
できるだけ音が静かなサーバーを選ぶことはできるので、次に使うサーバーは慎重に比較検討して決めることをおすすめします。
音が静かなウォーターサーバー3選
メーカーや機種によっては、稼働音の小さい「静音設計」のウォーターサーバーもあります。
では、具体的にどのサーバーが静かなのでしょうか?ここからは、口コミをもとに3つのウォーターサーバーをピックアップしてご紹介します。
1.フレシャス
フレシャスは、音が静かで評判の高いサーバーの代表格です。
実際にフレシャスの公式サイトに記載されている動作音は、およそ14~25dB。
これは「図書館の中に設置しても気にならない静かさ」なのだとか。
なぜこれほど静かなのかというと、まずはフレシャスのサーバーがくみ上げ式ではないことがひとつの理由です。
サーバーの上部に水パックを設置するタイプなので、くみ上げ音は一切発生しません。
この水パックであることも、静音を目指す上では重要ではないでしょうか。
そして、もう1つの理由は、静音になるように内部構造が工夫されていることです。
温冷却時のモーター音が気にならないように設計されているため、とても静かで快適に使うことができます。
フレシャスのサーバーには、さまざまな種類がありますが、中でも静音と評判なのが「フレシャス デュオミニ」です。
ペルチェ冷却方式という音がとても静かな方式を採用しているので、赤ちゃんのいる部屋や寝室にもおすすめできます。
2.アマダナ
プレミアムウォーターから登場しているアマダナは、そのインテリア性の高いおしゃれな見た目が大変人気の機種です。
アマダナには、「第1弾」と「第2弾」という2種類のサーバーがあります。
このうち「第1弾」の方は電子式のサーバーで、音がとても静かと評判。
ときどき、水温を調整するための稼働音がする程度で、基本的にはほとんど音を感じずに利用することができます。
ちなみに、第2弾の方はコンプレッサー式のため、第1弾と比較すると「音が気になる」という利用者の声が多く見られます。
もちろん性能やデザインの面でさまざまな違いがあり、第1弾がベターとは一概に言い切れません。
ですが、音を重視してサーバー選びをしたい方には第1弾の方をおすすめします。
3.サントリー
機能性の高さが人気のサントリーサーバーも、比較的音が静かなタイプ。
普段は、ほとんど無音に近い状態で使用できると評判です。
またセットする水についても、水パックとなっているので、この点でも音を抑えられるでしょう。
ただし、サントリーサーバーには「オートクリーンシステム」という自動的に内部を清潔にしてくれる機能があり、その機能が作動しているときに音がやや大きく聞こえてしまうことがあります。
この機能は手動で発動することもできるので、家事の間や出かける前など、音がしてもOKなタイミングで動かしておくとよいでしょう。
また、省エネ設定をしておくと音が大幅に軽減されます。
工夫次第で静かに使うことができますし、何よりも衛生面や他の機能も充実しているので、とてもおすすめできる機種となるでしょう。
うるさい原因を解消して、快適なウォーターサーバー生活を
いったん「うるさいな」と感じてしまうと、ウォーターサーバーの動作音がどんどん気になってしまうものです。
特に赤ちゃんのいる家庭や、ワンルームのお部屋で利用する場合は、ちょっとの音でも神経質になってしまうこともあるでしょう。
音にストレスを感じることなくウォーターサーバーを使うには、まずは音の原因を把握し、できる対策を実践することがポイントです。
それでも改善されない場合は、メーカーに相談したり、機種を変更したりと次のステップに進むとよいでしょう。
また最近では、ウォーターサーバーのブームも重なり、進化した新しい機種も続々と登場しています。
古い型の製品では叶えられなかった静音設計も、新技術により解消されているのです。
古い型の製品を利用して音に悩まされている方は、新機種へと乗り換えすることで、悩みから解放されるかもしれません。
ぜひウォーターサーバーにおける「うるさい原因」を解消して、ストレスフリーにウォーターサーバーを利用していってくださいね!