西尾市民病院公式サイト【麻酔科】

愛知県西尾市熊味町上泡原6番地
TEL:0563-56-3171(代表)

麻酔科

麻酔科のご紹介

田中克拓 麻酔科医長写真

田中克拓 麻酔科部長

全身麻酔では、意識のないうちに手術できますが、麻酔とは単に痛みをとるだけのものではありません。

手術によるダメージ(手術侵襲)が体に与える影響を最小限に抑え、体への負担を軽くする役割も担っています。

麻酔医は麻酔薬を使うほかに、人工呼吸、血圧の管理、輸血など、体の状態を整えるために体全体を見渡した管理(全身管理)を行い、安全に手術が行える環境を整えます。

 


こんな手術にはこの麻酔

麻酔は大きく局所麻酔(局麻)全身麻酔(全麻)に分かれます。

局所麻酔

局所麻酔は手術をする部分を含む身体の小部分の麻酔です。

全身麻酔

全身麻酔は身体全体が麻酔状態になり、どの部分の手術にも対応可能な麻酔です。

局所麻酔では、局所麻酔薬を手術する部分やその部分の痛みを伝えている神経の付近に注射して麻酔を行います。

全身麻酔には吸入薬、静脈注射する薬など色々と組み合わせて用います。

一般に小手術には局所麻酔を、お腹や胸の中、脳の手術では全身麻酔を行います。こどもの手術では小さなけがの手術は別にして通常全身麻酔を行います。

麻酔で眠っているイラスト

また、おへそから下の疾患(婦人科疾患、虫垂炎、痔、下肢の骨折)の手術には、局所麻酔のうち、脊椎麻酔(腰から注射して下半身を麻酔する方法)を用います。 局所麻酔中でも眠り薬を静脈注射すれば、眠っていることもできます。

持続硬膜外麻酔という麻酔は、手術の部位に合わせて、背中から細い管を目的とする神経のそばまで入れ、局所麻酔薬を持続的、あるいは断続的に注入する方法です。

術後もその管から麻酔薬を注入できるので、術後の鎮痛に大きな威力を発揮します。首から下の手術では、全身麻酔と併用することが一般的です。


日本麻酔科学会ホームページ】より引用 一部改変

麻酔医の仕事

“麻酔”と言えば、皆さんが手術を受ける時に、眠ったままで痛みもなく、何も知らないうちに悪い所を治して貰える便利なものと思われているかもしれません。しかし、ここでちょっと考えてください。麻酔医はどのようにして患者さんを眠らせたり痛みをとったりするのでしょうか。

ただ眠っている状態では、寝返りをしますし、痛いことがあれば目を覚まします。もし、手術中に動くことがあれば、大切な血管や神経を傷つけたり非常に危険です。もし痛みで目を覚ますことがあれば、その苦痛ははかりしれません。

そのため、全身麻酔では患者さんが動いたり痛みを感じることがないように、眠りとは異なる深い麻酔状態にする必要があります。しかし麻酔で動くことができなくなると、呼吸をするための筋肉の働きも衰えて、患者さん自身では呼吸が出来なくなります。そこで、麻酔医が患者さんの気管に管を入れて、人工呼吸が必要になります。

これを呼吸管理と呼んでいます。

この際、ぐらぐらした歯のある方は、歯が抜けることがあります。リウマチ、顎関節症などで口が開きにくい方や、首の骨に異常がある方は、人工呼吸が困難になり、専用の準備が必要ですので、事前にお知らせください。

また、同じ手術中でも、切ったり縫ったり痛みの強さは変化します。強い痛みを伴う時もあれば、それ程ではない時もあります。痛みの強さに反応して、眠っていても、患者さんの体に悪影響が現れてきます。

例えば血圧が上がったり、心拍数が増加したりします。また、出血が続きますと逆に血圧が下がったりします。そのために麻酔医は常に患者さんの血圧、心拍数などの生理状態を観察し、異常がみられれば、適切な処置(輸液、輸血、薬剤の使用など)を行います。

これを循環管理と呼びます。

その他、手術の中や後などに、痛みが強い場合は、麻酔薬や鎮痛薬を多く投与して痛みから患者さんの身体を守り、痛みがさほど強くない場合は、投与量を抑えて、余分な麻酔薬を投与しないように麻酔科医は気を配っているのです。

これを疼痛管理と呼びます。

このように麻酔医は麻酔薬を使うだけでなく、呼吸管理、循環管理、疼痛管理など、体の状態を整えるために体全体を見渡した管理(全身管理)を行い、患者さんが安全かつ快適に手術が受けられように努力しています。

日本麻酔科学会ホームページ】より引用 一部改変

麻酔の危険性

「麻酔から覚めなくなるんじゃないの?」と心配されることがあると思います。

新しい麻酔薬の開発、麻酔技術の進歩、新しいモニターの開発などによって、麻酔が原因で死亡する率は、低くなり、安全に麻酔をうけられるようになりました。

日本麻酔科学会の統計では、10万人に約1人の率で「麻酔」が原因で死亡されていると報告されています。交通事故による死亡が1万人に約1人の率といわれているので、数字だけあげれば、いかに安全になってきたかご理解いただけるでしょうか。

しかし、麻酔が原因でなくなられた患者さんたちにとっては、万にひとつのものであっても、その悲しみに変わるところはなく、麻酔科医はより安全に麻酔が受けられるように努力していかなくてはいけません。

「麻酔から覚めない」といわれる原因の多くが、実際は、手術中に大量出血や心臓病などのために血圧が下がってしまい、脳に血液を十分に送ることができなくなることが原因と考えられています。このようなことが起きないように、麻酔医は常に患者さんの血圧、心拍数などの生理状態を観察し、異常がみられれば、輸液、輸血、薬剤の使用により、血圧の変動が最小限となるように管理を行います。

生まれたばかりの赤ちゃんと体の大きな大人の方とでは、麻酔の方法が変わってきます。喘息、心臓病などの合併症がある患者さんは、麻酔の前後に発作が起きやすくなり、それらの病気の治療、管理が必要となることがあります。麻酔薬も合併症に応じて選択します。

麻酔は、かなり安全になってきました。残念ながら麻酔が絶対に安全だということはできませんが、「安全」を心がけて、麻酔、全身管理を行っています。

担当医師

担当医師ご紹介
職名 氏名 専門分野・資格等
麻酔科部長 田中 克拓 麻酔一般、※日本麻酔科学会指導医・専門医、※麻酔科標榜医、※日本救急医学会ICLSディレクター
医長 川口 道子 麻酔一般、※日本麻酔科学会専門医、※麻酔科標榜医